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インジウム

Posted Date:2014/04/28(Mon) 05:56


「インジウム」って聞いたことあります?

私たちのような、金属リサイクルに関わる仕事をしている人間でも、耳にすることが少ない金属です。



私がインジウムという金属とはじめて接したのは、今から数年前のことです。

よくあるパターンなのですが、「インジウム含有くずを買ってくれないか?」というやつです。



当ブログをお読みの皆様の中にも、インジウムくずに関する問い合わせを受けたことがある方が、おられるかもしれません。

弊社は、貴金属含有スクラップを主力商品のひとつとして扱っている関係で、インジウムのような特殊な金属スクラップについて問い合わせを受けることも多いのです。



「インジウムって何?」という方のために、少しご説明させていただきます。



画像のような銀白色をした、爪でも傷がつくほど柔らかい金属で、レアメタルに分類されます。

2014年4月現在での価格は、銀(シルバー)とほぼ同等(グラム60~70円)になっています。



「銀と同じくらいの価格」という話が、私どもスクラップ屋にとってはわかりやすいですね。

鉄はもちろん、アルミや銅などの非鉄金属スクラップと比べると、非常に高価な金属ではあるのですが、なにせ少量しか取り扱うことができません。

そして、高価とはいえ、金、プラチナ、パラジウムといった金属と比べるとはるかに低価格であるため、商いとしては成り立ちにくい金属・・・という位置付けになるかと思います。



で、そのインジウムなのですが、液晶ディスプレイに使用されております。

日本国内で使用されるインジウムの90%以上が、液晶ディスプレイなどのフラットパネルに使用されているほど、用途としては圧倒的になっております。



液晶ディスプレイというと、同業者の皆さんにとっては、馴染みが深いと思います。

液晶の画面のガラスの部分。

あそこに、レアメタルであり、銀とほぼ同等の価値がある、インジウムが塗られているんですよ~。


インジウムを含有する、液晶ディスプレイのスクラップです。



さて、このインジウム含有スクラップですが、価値はどのくらいのものでしょう!?



引っ張るのも疲れますから、答え(ネタ)をばらしますね。

価値はありません。

ゼロ・・・いや、ゴミならゼロ以下です。



話は単純でして、今のインジウム価格では、リサイクルの採算に乗らないということです。

最近、何件かインジウム含有くずに関する問い合わせが重なりましたので、ネタをばらしておきます。



今日はインジウムのお話でした。


 

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