サイクルオペレーション株式会社
ブログ記事サイクルオペレーション株式会社
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2021年5月の状況
Posted Date:2021/05/04(Tue) 09:44
2021年のゴールデンウィークも終わりを迎えましたが、最近の皆さんの景気はいかがですか?
儲かってまっか?
それとも…息も絶え絶えに苦労されてますか?
ウチは…
ちょうど昨年のゴールデンウィークの時期と同じような状況ですねえ。
一年前の状況ですか?
ええ。
事業環境が悪かったので、精神的にやられてましたねえ。
思い起こせば一年前のゴールデンウィークの時期は、マスクや消毒液を売っていましたから。(笑)
マスクを売って儲けたわけではないのですが、「タコ焼きでもマスクでも何を売ってでも生き抜いてやる!」と強い決意を持ち、それを実行したことで精神的に安定したように記憶しています。
「腹を括る」って本当に大切ですよね。
コロナ以前も以降も、散々色んな悩みを抱えてきましたが、今のところ腹を括っているので怖いものなしです。
私なんてリサイクルに関する仕事は空き缶拾いから始めた身なので、全てを失っても元に戻るだけ。
百姓じゃないので不動産を所有して土地に縛られている訳でもない。
とっても身軽なので、腹さえ括れば毎日を楽しんで生きることが出来ます。
仕事を失いたくない。
カネを失いたくない。
立場を失いたくない。
当たり前の感情ではありますが、あんた裸で生まれて来たんだよ?
で、近いうちにやっぱり裸であの世に行く。
何かを守ることばかり考えていると、人生つまらないし大変ですよ。
非常識あるいは非現実的なことを勧める訳ではありませんが、失うことを恐れないだけでも、ずいぶんと気が楽になりますよ…という話でした。
さてさて、訳の分からない話はさておき、ちょっと具体的な話をしましょうか。
当社は貿易会社として様々な商材を海外に輸出しているのですが、メインの商材は現在も中古自転車となっております。
多くの商材はコンテナ単位で頻繁に輸出するほどのボリュームがありませんから、中古自転車と混載で送ることによって、ある程度定期的に送ることが出来ている…というビジネスモデルになっています。
その他商材のボリュームを増やすことも不可能ではありませんが、それを行うと1コンテナ当たりの単価が上がりますし、それはリスクが上がることを意味します。
利幅だけを考えるならば、中古自転車よりもその他商材の方が大きいのですが、今の状況下ではどうしても「堅実」なほうを選択してしまいます。
その堅実なはずの中古自転車の輸出がパッとしない状況です。
中古自転車の主な輸出先は、東南アジア、中東、アフリカ…といった国々になるのですが、そのどれもが色んな事情で順調ではない状況になっています。
まず東南アジア。
主たる輸出先であるミャンマーとカンボジアの状況が良くありません。
ミャンマーでは、約3か月前に発生した軍のクーデターによって経済が大混乱しております。
国際送金や通関がスムーズに行われていないし、現地の販売状況も芳しくない。
カンボジアでは、中国人旅行者が隔離を抜け出したことで発生したクラスターによりロックダウンが実施されており、こちらも商売どころではありません。
中東ですが…
断食月(ラマダン)の真っ最中なんですよね~。
例年、ラマダンの時期はビジネスが停滞するんですよ。
また主要輸出先である I 国 では、中古自転車の輸入が禁止されているようです。
ただし、この情報については以前から禁止されていたけれど運用(締め付け)が厳しくなっただけなのか、新しいルールが設定されたのか、定かではありませんので悪しからず。
私としては、そんなことはどっちでもいい話なのです。
大企業のように社内報告書を作成しなければならない訳ではないので、「輸出できるか、出来ないか?」の現状が正確であれば問題ないので。
ということで、現在 I国 に対しては中古自転車を輸出せずに、新車を輸出しております。はい。
「お前のところ、新品の自転車を輸出してるのか?」なんて野暮なことは聞かないでくださいね。
読者サービスで情報提供しているだけですので。
最後にアフリカですが…
こちらは輸出入に関する仕事をしている皆さんなら良くご存じの通り、コンテナ不足や海上運賃の高騰がモロに響いていますねえ。
アフリカ西海岸行きだと、100万円近い海上運賃を提示されることもあるとか。
単価の高い商材を送るならまだしも、中古自転車コンテナでそんな海上運賃はさすがに無理というもの。
アフリカ向けも輸出が停滞気味です。
という訳で世界中の中古自転車輸出先の状況が芳しくない中、この時期の日本では中古自転車の発生が一年でピークを迎えています。
これは何となく想像つくでしょ?
新入学、新社会人、転居などなど、不要な自転車が発生しそうなイベントが目白押しの季節ですから。
昨年の同時期も、多くの商材が発生しているのに出口が塞がっているという苦しい状況でした。
2年連続で書き入れ時にこんな苦労を強いられるとはね。
ま、何とかなっていますけど。
昨年の同時期に大変な苦労をしたんで、いくらかは対処を行いましたので。
でもねえ…
本格的な対処が出来ていないんですよ。
何しろこの一年間、自由な海外渡航が出来ていませんから、日本国内で小手先の対処をすることしか出来ていません。
やはり本格的に対処しようとするならば、自社の海外拠点を整備・強化するしかありませんからねえ…。
言い訳がましいかなあ?
今の時代、現地へ直接出向かなくてもオンラインで色んな対処ができるじゃないかというご意見もあるでしょう。
そんなことは百も承知ですが、現実には生身の身体が必要であることが多いように感じますね。
損失が出ても「すいませんでしたあ~」で済ませる仕事をするなら苦労しないのですが、「損失=自分のお金を失う」のと同様だと考えると、どうしてもね。
何にせよ、海外拠点の整備は大きな課題となってきます。
昨年以来、コロナやクーデターなど海外と関わるビジネスでのリスクが表面化したので慎重になるべきかとも考えます。
しかし日本という国は、海外との貿易無しに立ちいきません。
多くの企業が今回のリスク表面化で慎重姿勢を示すならば、ここは一発逆張りで行こう!…と考えるのが私の性格。
多数派と同じことをしていては、零細企業は沈んでいくしかありません。
あ、古くからの読者の方には、ご説明が必要ですね。
過去、海外拠点としてタイとミャンマーの国境地帯に一か所、カンボジアに一か所、事実上の自社拠点を整備しておりました。
「事実上」と申しますのは、例えば自社名義で不動産契約をしていたわけでもないし、支店あるいは駐在員事務所として登録していたわけでもありません。
でも、実際にその場所を使っていれば、事実上の自社拠点でしょ?
形式なんてどうでも良いという考えです。はい。
現在はそれらを全て閉鎖しております。
おかげでコロナの影響長期化やクーデターによる損失を全く被っておりません。
実際には様々な「幸運」によるものなのですが、「オレ様の先見の明である」ということを大本営発表とさせてください。
話が若干逸れましたが、今後の事業展開とリスク回避の観点から、海外拠点の再整備を考えているということです。
小難しい表現をしましたが、現在あるいは一年前のように中古自転車の販売が困難な状況になったとき、販売に困らない状況を作るだけでなく、同業者の仲間から「困っているならウチが買うよ~」と言える環境を再構築しようと思います。
実際、過去にもそんなことをしてますしね。
とりあえず、さっさと動くことにしましょう。
コロナやクーデターを正しく恐れ、ビビらずに!
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