サイクルオペレーション株式会社
ブログ記事サイクルオペレーション株式会社
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業界ニュース
Posted Date:2016/05/13(Fri) 05:59
5月10日、貴金属スクラップ業界(?)に衝撃が走りました。
業界人なら誰もが知っていると言っても過言でない、「某社」が自己破産を申請し、保全管理命令を受けました。
「衝撃が走った」と申しましたが、「ああやっぱり」という感想を持った地獄耳の面々も、決して少なくないかもしれませんね、
私も地獄耳の師匠から第一報を受け、関係者に裏付けを取ったところ、「何で知っているんですか!?」と非常に驚かれたことが印象に残っています。
業界にとっては大きなニュースでも、日本経済全体でみると大したニュースではないようでして、大マスコミの記事にはなっていないようです。
ネットで破たんした会社の会社名を入力して検索してみると、2つだけニュースが出てきました。
面白いことに、破産に至った原因についての記事が、それぞれ微妙に違います。
まずは、コチラの報道
「銅の相場が大きく下落して売上が激減したことが原因」のように読めますね。
この記事は「東京商工リサーチ」の発表なんでしょうかね?
記事末尾に東京商工リサーチの名前が入っていますから。
記事を書いた方が取材不足なのか、何かの事情であえてこのような発表にしたのか知りませんが、「大本営発表」みたいな記事ですね。
銅相場の下落が原因でこの会社が事業継続を断念するなら、ウチはガソリン価格の高騰で倒産しますわ。
業界第2位の信用調査会社の名前が泣きまっせ。
さて、国内信用調査会社のトップである、「帝国データバンク」も本件を発表しているようです。
コチラの報道です。
こちらも笑いどころがあります。
帝国データバンク自身が発信しているニュースではありませんので、おそらく帝国データバンクの発表を記事にしたニュースサイト知識不足のせいで、本質が見えにくくなったのでしょう。
私が指摘したいのは、「産廃処理業の某社が自己破産申請・・・」とのタイトルで記事が構成されている点です。
冒頭に申し上げました通り、某社は貴金属スクラップ業界で有名な会社です。
スクラップを扱う会社って、法律上の制約から産廃処理業の許可を取るところが多いのですが、だからと言って「産廃処理業」と表現するのは如何なものか?
会社定款に事業の目的として記載され、許認可を取っているから産廃処理業だと言うならば、大手商社も「産廃処理業」ということになってしまうんじゃない?
間違いとは言えませんが、実態というか、本当の主たる事業内容の実態が見えにくくなってしまいますよねえ。
こういう記事はあきまへん。
しかし流石は国内トップの信用調査会社。
破産に至った経緯に関しては、「地獄耳」のような気がします。
もう少し経緯を正確に知りたい方は、インターネットで、記事に出ている会社名で検索してみることをお勧めします。
Googleなんかで会社名を入れて検索すると、他の人がどんなキーワードで検索したかも表示されるでしょ?
他の人の検索内容を見ると、今回の事件の真相が見えてくると思います。
恐るべし、ネット社会ですね。
本件に関しては、原稿を書いている時点では債権者を対象にした事情説明会も行われていない段階ですから、業界の噂の内容を書くことは控えます。
会社の名誉を、私の記事によって傷付けられた・・・といって怒られたら困りますので。
破産した会社に怒られても屁でもありませんが、面倒なことは避けたいのが本音。
ご容赦ください。
さて、一つの会社が事業継続を断念すると、その会社がこれまで行っていた仕事は、一体どこの会社に流れていくのか?
ウチの会社も、おこぼれを頂戴できるのか?
当社とは同じ地域に拠点を置いて事業を展開しているので、ひょっとしたら・・・
となれば良いのですが、残念ながら100%あり得ません。
どこかの政治家の言葉を借りれば、200%ない。
ゼロではないかもしれませんが、大会社との取引が回ってくるようなことはないでしょう。
私がもし、今回破綻した会社と取引があった大会社の担当者なら、より大きな企業との取引に切り替えます。
そうしないと、社内的に説明できません。
取引先変更の理由、選定の理由などを社内的に説明するために、面倒を避けようと思えば、「より大きな会社に変更しました」と説明するのが楽です。
世の中、そんなもんでしょ。
社長の鶴の一声で、新しい取引先が決まるような会社なら、ウチのような小社に仕事が回ってくるかもしれません。
期待はしていませんが、破たんした会社のスタッフが、仕事ごと移籍してくるようなパターンがベストなのでしょう。
しかし、業界は地獄耳の妖怪(失礼!)さん達が、鵜の目鷹の目で仕事を狙っていますから、すでにパイの配分は終わっているのだと思いますよ。
今回の件で私が感心したのは、貴金属スクラップ業界はとても小さな業界で、そこに生きる人たちは、まさにジャングルのハンターみたいなものだということです。
ジャングルで生きていくためには、まだまだ力不足だと改めて感じました。
最後に。
最近の弊社は、貴金属含有くずのプレーヤーとして目立った動きをしておりません。
貴金属含有くずの世界は、博打好きな私にとって、たまらなく刺激的で興味深い世界なのですが、本格的に取り組むためには、もう少し企業体力をつける必要があるとの判断です。
博打のタネ銭を稼ぐために、現在は中古品の輸出業務に注力しております。
こちらのほうも、ようやく軌道に乗り始めた感があります。
海外各地を走り回って様々なルートを開拓し、ようやく利益を確保できる商材や方法を見出すことが出来たという感じですね。
安定的な事業をバックボーンにして、タネ銭を手に本格復帰(?)できる日を楽しみにしているというのが本音です。
実はつい最近、当社の事業内容について、じっくりと考えていました。
現在の事業内容としては、中古品輸出、貴金属含有くずの事業に加えて、創業時からの事業としての「鉄・非鉄金属スクラップ事業」があります。
この、鉄・非鉄金属スクラップ業を辞める・・・いや、一旦休憩することを検討しているのです。
今のスタンスとしては、積極的に新規顧客を開拓しないまでも、現状維持に努めるという立ち位置なのですが、これを縮小または事実上廃止しようかと迷っています。
この業務のために、ユニック車やユンボなどの設備を所有し、ヤード内の貴重なスペースを使っていますが、果たしてその価値があるのか?
大して儲からない事業はやめて、儲かる事業に全力を傾ける。
かっこよく言えば、集中と選択。
ただでさえ少ない兵力の、分散投入という愚は避けるべきかと考えています。
当社の場合、会社名が「ざっぴん」という非鉄金属スクラップの名前の会社ですから、それを捨てるのには少々ためらいがあるのは事実です。
しかし現状を見る限り、切り捨てても何も困らないばかりか、収益アップにつながると予測されるのです。
ユニック車もユンボも売り払わずに、海外でリースに出して利益を稼いでもらい、状況の変化で再度必要になったら戻してくる。
再度必要になるタイミングが遅ければ、新しいのを買えばよい。
そんなことを考えています。
「デラざっぴん、ざっぴん事業から撤退」
近いうちに、そんな発表をすることになるような気がします。
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