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株式取引

投稿日時:2016/05/23(月) 05:29


10日ほど前の話になります。





「日産が三菱自動車の発行済み株式34%を2370億円で取得し、同社の筆頭株主となる。」


こんなニュースが流れたのを、ほとんどの方がご存知だと思います。




三菱自動車が日産傘下に入るというサプライズの陰で、面白い出来事も起きていたようです。


今日のネタはこれにしましょう。






燃費データの不正問題発表前の三菱自動車株は、約850円前後。


不正が発表された2016年4月20日以降、株価は急落し、約1週間後には一時半額以下となる、420円を割り込むまでに下落しました。





健全な投資家(?)なら、三菱自動車が再起出来るのか否かを焦点に、「買いか売りか?」を判断するのが本筋でしょう。


株式公開という制度の本質は、そういうモノじゃないですか?






しかし21世紀の現代、株式取引はマネーゲームの一環でしかないようで、更なる株価下落を見込んだ多くのハゲタカたちは、「空売り」を仕掛けます。


空売りとは、現物を保有していなくとも証券会社から株を借りて売り、その株が値下がりした時に買い戻し、利益を得るという手法です。


このマネーゲームの手法、ネットでの売買がメインになっている現在では、一般人・・・というか、ごく普通の個人投資家も使う手法になっています。





5月11日、三菱自動車は「既に不正が報告されている4車種以外にもデータを実測していない可能性がある」と公表。


ハゲタカ君たちに同情するつもりはありませんが、この流れで行くと「株価は更に下がり続ける」と判断するのも当然でしょう。





一攫千金を夢見たハゲタカ君たちの中には、全財産を三菱自動車株の空売りに注ぎ込んだ人も少なくなかったでしょうね。


もし私が株式取引に関わっていたとしたら、彼らと同じように三菱自動車株の空売りに全財産を注ぎ込むという、「一世一代の大バクチ」をしていた可能性も否定しません。





しかし11日深夜から12日未明にかけ、日産自動車による巨額増資の報道が流れました。





これにより情勢は急変し、12日の東京株式市場は買い注文が殺到。


11日の終値が495円だったのに対し、12日はストップ高の575円。


その後は上下しながら、先週末の20日時点では520円となっています。





個人投資家・・・と言うよりも個人ハゲタカ君たち、被害が少なくて良かったですね。


この程度なら、首をくくるほどの事ではありますまい。






かつて私も株式のネット取引をしていたことがあります。


金儲けのためというよりは、サラリーマン時代に「株式とは?」あるいは「株式取引とは?」どういうものなのか、理解する為には、「自分でやってみるのが一番」とアドバイスを受けて始めたのです。


まあ社会勉強のためですね。





一年間ほどネット売買をしてみたのですが、儲けも損もほとんどなく、証券会社に対して手数料という名のテラ銭を支払っただけというのが実態でしたね。


当時の私は一応金融機関の従業員でしたから、持ちネタというか話題の中に、「株式情勢について」というものが加わったことぐらいが収穫でしょうか。





会社を辞して収入が減り、時間的な余裕もなくなったので、それ以来株式には手を出していません。


知識の無さが大きな原因かもしれませんが、勝てる可能性の高い勝負ではなく、負ける可能性が高い勝負だと感じていますので、おそらくこれからも手を出さないでしょう。





貿易や貴金属屑の世界に身を置いていると、株取引みたいな勝算の低いバクチより、もう少し勝算の高そうなバクチが腐るほどあります。


今の私にとっては、仕事自体がバクチみたいなものです。





初めての国へ中古自転車を送るのも十分にバクチですし、何グラムの貴金属が含まれているのか、目に見えない貴金属屑に値段を付けて買うという行為なんて、博打以外の何物でもない・・・。


もちろん十分な調査による裏付けをして、そこから過去の経験と勘を踏まえて、大負けしないように慎重を期しているのですが、それでも損するときがありますからねえ・・・。


ビジネスにチャレンジするという行為以上に、楽しいバクチはありません。








さて、株式や通貨などの取引によって利益を得ようとする行為は、将来的に非常に難しいものになるかもしれません。





今年3月の事ですが、グーグルの子会社で人工知能の研究を続ける英ディープマインドが開発した囲碁AI(人工知能)の「アルファ碁(AlphaGo)」がプロの棋士に勝利しました。


相手は過去10年で最強の棋士とも称えられる棋士で、4対1で勝利したそうです。





これまでチェス、将棋ではコンピューターがプロを下してきたものの、「囲碁は10年先」と言われてきました。


ところが新しい切り口で過去の対戦、棋譜などを読みながら自分で学習するようプログラムされた人工知能は、あっという間に人間を超えるところまで上手くなったそうです。





囲碁と株式や通貨の売買、関係ないと言えば無い。


でも株式や通貨の売買なんて、膨大な過去データの集積と最新情報の組み合わせで先行きを判断するものでしょ?





こういう作業や判断は、人間でなくても良いんじゃないですか?


世界最高のプロ棋士に勝利するまでに自己学習し、疲れ知らずの奴(人工知能)を相手に、相場の勝負で勝てっこないんじゃないかなあ・・・。





もし私がトレーディングで勝負できる人工知能を所有していたら、黙ってこっそりと取引に参入させますね。


「私は人工知能を使って稼いでいます」なんて、口が裂けても言わない。





みんな考えることは同じだろうから、近い将来、トレーダー諸氏は人工知能の影におびえながら取引して行かざるを得ない。


そんな時代が、すぐ先に来ているのかもしれませんね。

 

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