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尾行劇

投稿日時:2015/11/30(月) 05:58


先週の金曜日の朝、自宅から名古屋へ向けて出発していました。





愛西市にある弊社中部ヤードへ向かう場合、東名阪自動車道の弥富インターチェンジが最寄りのインターチェンジになります。


東名阪自動車道を名古屋へ向かって走るなら一つ手前、三重県へ向かって走るなら、次のインターチェンジに「長島IC」があります。


大阪方面から弊社中部ヤードへ向かうなら、長島ICで高速を降りて、一般道を走るのも選択肢の一つです。





所要時間なんですが、長島ICからのルートは、木曽川沿いの信号の無いルートを走りますから、実は通常はこちらのほうが早いです。


しかし立田大橋で木曽川を渡る必要がありますので、ここで大渋滞していることがあり、これに遭遇した場合、軽く30分以上は時間を浪費することになります。


ですので最近は長島ICをあまり利用しておらず、堅実(?)な弥富インターチェンジを利用しています。





ところが先週の金曜日は、「長島ICで降りよう」と思いたちました。


何かと気苦労の多い事案も抱えていますので、木曽川沿いの景色の良い眺めでも観ながら・・・と考えたのでしょう。





長島ICを降りて信号をすぐに左折すると、1kmも走らないうちに木曽川堤防の道路と合流します。


本道を走ってきた一台の軽トラックをやり過ごし、木曽川沿いの道路に合流。





晩秋から初冬の木曽川も、なかなかオツなものです。


春から秋の間に堤防を覆っていた雑草もキレイに刈り取られ、見晴らしも良くなっています。





そんな景色を眺めながら、ノンビリと走る予定だったのですが、前方を走る軽トラックが気になりました。


長島ICから当社ヤードまでの道のりは、田畑ばかりの農業地帯ですから、軽トラは珍しくないというか、圧倒的多数の車です。





しかしコンパネが荷台横にさしてあり、荷台には自転車らしきタイヤが見えました。


これはある意味同業者である、「集め屋さん」だろう。


そう私は予測しました。








私は、「どこへ自転車を運んでいくのか?」ということが、とても気になりました。





どこかで自転車を回収して、自宅へ戻る途中の車かもしれないし、どこかへ自転車を売りに行くのかもしれない。


ひょっとしたら集め屋さんではなく、ただの一般人が自転車を運んでいるだけかもしれない。





木曽川沿いの景観はどうでも良くなり、私は前方を走る軽トラを尾行することにしました。





とは言え立田大橋のところで右折して、木曽川を渡って愛知県へ向かわず、逆に左折して揖斐川・長良川を渡られると厄介です。


私は愛知県へ行きたいのに、三重方面へ逆戻りすることになりますから。






「頼むから右折してくれ」


私の願いが通じたのか、自転車一台を積んだ軽トラは立田大橋を右折して、愛知方面へと向かってくれました。





これで気長な尾行が可能になりました。


中部ヤードへ行くには立田大橋を渡ってすぐに北上しなければならないのですが、名古屋営業所へ行くなら、まっすぐ走って行っても問題ありません。


軽トラがどこへ向かうのか、最後まで尾行する決意をしたのです。





さて、なぜ軽トラを尾行するのか?





もし前を走る軽トラが私の想像通り「集め屋さん」だったとしたら、彼らがどこへ向かうのかは大きな問題です。


荷台に積んだ自転車を売却するものと予想されますから、彼らの売却先を押さえておく必要があるのです。





「集め屋さん」というのはプロ業者ですから、自分たちの集めた商品の売り先に関する情報は豊富です。


そして基本的には、最高値で売れる先に商品を持って行きます。





彼らとの取引で利益が上がるかは別にして、少なくとも業界や世の中の情勢について最先端の情報が得れます。


平たく言えば、カネにはならないけど、情報収集元として貴重な存在です。





「何か新しい発見につながるかもしれない。」


そんな思いで、自転車一台を荷台に積んだ軽トラを追いかけ回す事にしたのです。





もう結果を書くことになりますが・・・



立田大橋を渡った軽トラは、すぐに信号を左折して北上、旧立田村役場に向かう道を名古屋方面へと右折しました。


ウチのヤードへ行く道やんけ~。





弊社中部ヤード前の道は、まっすぐ走って行くと千音寺交差点をはじめとする、名古屋の中心市街へと通じる道ですから、ヤード前を素通りする可能性はあったものの、弊社ヤードへと消えていきました・・・。


私もヤードへ入ってお客さんの顔を見てみると、何年も前から、何度か顔を見たことのある人でした。





代金清算待ちのわずかな時間に、ありきたりの世間話をしました。


私はあまり話を聞いていませんが、ずっと感謝の気持ちで一杯でした。





「あんたは自転車一台を、あれだけの距離を走り、持って来てくれたのか!?」


そんな感謝の気持ちです。





今はね、鉄や雑品の値段がクソ安いでしょ?


集め屋さんは、みんな大変なんですよ。


メシを喰って行くのが難しい状況でしょう。





短い期間でしたが、私は自分が軽トラで荷物を集めて、それを売って生計を立てた経験がありますから、痛いほど彼らの気持ちが分かります。


問屋にモノを売っても、ロクなカネにならないという経験は、リーマンショックのときでしょうか。


弊社でそんな経験があるのは、もはや私と番頭のスズシゲ君の2名だけですね。





経験が無いのはしょうがないけれど、今の大変な状況と人々の痛みを、想像・理解しようとする努力は必要ですよ。


本当は業界に関係する皆に感じて欲しいのですが、少なくともウチのスタッフには感じて欲しいですね~。













 

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