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私がトラックに乗ると・・・

投稿日時:2015/05/04(月) 06:27


「鈴鹿山脈」って分かりますか?

関西や中部の人間にとっては常識だと思いますが、関西地方と中部地方を分断する山々です。



関西と中部を往来するには、必ずどこかで峠を越えなければなりません。

関東と中部を往来するなら、足柄峠か箱根峠を越えるのと同じようなものです。





私は鈴鹿山脈を越えるのに、「石榑峠」(いしぐれとうげ)という、非常にマイナーな峠をよく利用します。



国道421号線を走ることになるのですが、弊社の中部ヤードと関西地方を一般道路で移動しようとするならば、最短かつ最速のルートです。

走っている車の数も非常に少ないですし、峠以外は滋賀県側でも三重県側でも地元民が走る県道を通りますので渋滞もありません。





「石榑峠」は、かつて「酷道」と揶揄されるほど非常に狭隘な急坂の国道で、2t車以上や幅2m以上の車は通行止めでした。



2011年に石榑トンネルが開通してからは、相当状況が改善しましたので、トラックでも走行が可能になりました。

それでも標高680mの峠を越えるのですから、急坂や急カーブを含む難所であることには変わりありません。





2015年4月30日、私はユニック車に乗って、三重県から滋賀県側へと向かっておりました。

急な上り坂が続き、ようやくたどり着いた峠の頂上付近に約4.5kmの長さがある石榑トンネルがあるのですが、トンネル内も三重県側から滋賀県側に向かって上り坂が続いています。

峠のふもとから合計すると、約10kmほど上り坂が続く計算になります。





石榑トンネルの中で、少々異変に気付きました。

ユニック車のスピードが上がらないのです。



オンボロトラックの運転経験が豊富(?)だと、こういう状況にある程度慣れています。

おそらく、オーバーヒート気味なのです。





しかしヒートゲージを確認しても、ゲージは平常値を指しています。


「おかしいな?」






ただ、運転していて感じる感覚は、明らかにオーバーヒート気味の時のもの。

かつて富山から名古屋へボロトラックに荷物を満載して帰ろうとすると、夏場は峠の途中で休憩してエンジンを冷やさないと、帰ってこれなかった記憶が蘇ります。

今では弊社トラックも新しいものが増えましたから、そんなことは無くなりましたが・・・




そんな中で、ユニック車は弊社の中で一番の旧式トラックです。

特殊な車両ですので、使用頻度が少なく更新も後回しになりますね。





何とかトンネルを抜けたので、あとは下り坂が続きます。

ヒートゲージは相変わらず平常値ですが、気になるので路肩にトラックを止めて確認することにしました。

そのときの動画を撮影しています。



ボロケータイの映像ですので、見にくくて申し訳ありませんが、私のユニック車、


白煙を上げていました。







ラジエターのタンクを確認すると、なんとリザーブタンクは空。

どこかで水を確保しなければ・・・。




しかし動画で写っているとおり、ここは鈴鹿山脈のど真ん中ですから、こんなところにコンビニも自動販売機もありません。

何とか自力で冷却用の水を確保するか、救援を呼ぶしか手立てはありません。





周囲を確認すると・・・





崖下に、小さな川を発見しました♪



画像で見ると大したことはないのですが、結構な距離を下っていかなければなりません。

しかも場所が場所ですから、足を滑らせて滑落すると、誰にも助けてもらえない可能性があるな・・・。





そんなリスクを計算しながらも、空のペットボトル(500ml)を持って崖を降りて行きました。



イテッ!




突然、私の足を激痛が襲います。

まるで針にでも刺されたような痛みです。




よりによって、こんなタイミングで運悪く肉離れでもしてしまったか?


と思ったら、



本物の針みたいなトゲがある植物でした。



これ、何ていう植物か知りませんが、凶悪な植物ですねえ。

触れると、無茶苦茶痛い。




この他にもこのあたりにはトゲが強い植物が多いらしく、約30分かけて3往復ほど谷底まで水汲みに行ったのですが、終わってみると全身にトゲが刺さっている有様・・・。

血まみれになって、冷却水を確保しましたわ。





あ、そうだ。

トラックを止めようと路肩に車を寄せると、エンジンは勝手に切れました。

相当状態が悪い証拠ですね。





冷却水を一回分だけ足した状態で、再びエンジンをかけてみると、



ヒートゲージが振り切れています。

やはり運転中のヒートゲージは、正しい表示がされていなかったんですね。



このユニック車、私は何ヶ月ぶりかに乗ったのですが、その際に電装系に不具合があることを確認しました。

このため、運転しながら修理工場に電話を入れて、対策を打ち合わせしていた矢先の出来事です。




今回のオーバーヒートで、エンジンに与えてしまったダメージの大きさは現時点では不明です。

幸いにも(?)、私の運転中に起こったトラブルですから、すべての責任は私にあります。





しかしね、私が乗る前から電装系の不具合があることは分かっていたはずで、それを放置しておく姿勢が気に入らない。

最近では、軽トラックだけれどもオーバーヒートにより廃車になった車両も出ています。



軽トラだからまだマシだったのですが、やはり一事が万事でして。

会社の財産に対する無関心さが、経営者の立場からは目に余るのです。

ま、どこの会社でもそうなんでしょうけどね・・・。

 

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